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2010.03.03 *Wed

101.林檎

 こちらは、島の中央、なれない森にわけいり、足が泥まみれになった海賊二人組の会話である。双子の彼らは、結婚詐欺によって荒稼ぎをしていたのだが、ある港町でフック船長と出会い、船に乗ることを決めたのだった。
 「林檎食べるか?」
 「食べる」
 「もっと手をのばせ」
 ユキが、林檎をもった片腕を伸ばす。ナツは受け取ろうとするが、林檎には指先しかふれられない。二人の腕は、引き絞った弓みたいに震えている。
 「落とすなよ」
 「わかってる」
 ユキが林檎を放り、ナツがそれを片手でキャッチした。船に乗ってからも、町にいた頃と変わらず、息はぴったりである。
 「食べすぎるなよ」
 「わかってる」
 「でかい口だな!最後の水分なのに!」
 「だいじょうぶだいじょうぶ、それよりさユキ、俺、見ちゃったんだよ。」
 「ごまかすな」
 「見たんだってば。フック船長が、ピーター・パンのところの子ども達と遊んでいるのを。」
 「…それはありえない。」
 「いや、ありえるだろ。最近、船長おかしいから。」
 「お化けケーキを食べて以来か。」
 「もっと前からだよ。」
 「左手が無くなって以来か。」
 「その辺かな。」
 二人は、繰り返してきた不満の口上をまた始める。
 船長はどうして左手を失ったのだろう。俺達はどうしてこの島にいるのだろう。船長は何も教えてくれないが、すべてがピーター・パンに関係しているのだろう。
 「船長は、ピーター・パンになんであんなに執着すんの。」
 「俺達のことなんて興味無いんだよもう。」
 港町で危ない仕事をしていた頃、フックだけが俺達が双子だということを見抜いた。片足の悪い女を標的にした時、二人で金を山分けしているさなかに表れたフックに半殺しにされた。それなのに、今は、俺達の名前を間違えるどころか、呼びもしない。
待ち焦がれている。早く、次の港に向いたい。なんとかして、海へ出ることはできないだろうか?


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プロフ&つぶやき日記

宍井智晶

Author:宍井智晶

読み:Sisy chiaki
2010.3.26
ペンネーム、変えました。ハルクミハル⇒シシイチアキ。
よろしく。

それから、ラジオブログはじめました☆
RADIO*TIKA(ラジオチカ) http://www.voiceblog.jp/kunotika/



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