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2010.03.31 *Wed
111.「メルハバ」
酋長が「メルハバ」と叫んだ。
何が起こるかと周りをうかがう海賊たちのところに、勢いよく地響きをたてて、歓迎のお酒と女たちが集まった。
海賊たち一人一人に女の子がついて、お酌を始める。一瞬、どこかへ消えたタイガーリリーまでも、衣装替えをして現れた。そして、なんと海賊たちの相手をし始めたのである。彼女は、ナツの隣に座り、最も高級な酒を注いだ。
「すげええ。」
海賊たちがナツを見て、感動している。ナツはこういうの久しぶりだ、と少し満足して酒を一気飲みした。さっきまでは考えられなかった光景が広がっていく。
そして、夜通し、踊り続けた。
インディアン達の求愛の踊りは、海賊たちを鼓舞し、
恥ずかしがり屋の海賊たちも、3つ星が夜空の頂上にくるころには、
海賊の歌を歌い、舞い、演奏をしていた。
それは、海の上で身につけた、格闘技のようなダンス。
喧嘩に必要な動作が全部入っていて、
踊ることで体の鍛練にもなる型をもつ。
向き合って相手の眼光を受けとめながら踊る。
海賊同士の踊りに、途中からインディアンの男たちも混じっていた。
戦う相手は、海軍だったり、空を飛ぶ鳶だったり、
嵐や雷雲や蛸の足、
鼻に化粧をした曼荼羅模様の象、
ガーターベルトにナイフを仕込んだ街の女たち。
空を飛んで、それらすべてに会いに行き、
世界と一緒にカウントダウンをして、
この村の火の周りに集まって、みんなで踊った。
海賊たちは、笑って、欲望を成し遂げた。インディアンたちを巻き込みながら。
「俺がイズミノユキだ。」
「それは俺だ。」
どちらがどちらだったか、忘れてしまった。
実は、海賊の酒には、幻覚草が入れられていたのだ。
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目次
何が起こるかと周りをうかがう海賊たちのところに、勢いよく地響きをたてて、歓迎のお酒と女たちが集まった。
海賊たち一人一人に女の子がついて、お酌を始める。一瞬、どこかへ消えたタイガーリリーまでも、衣装替えをして現れた。そして、なんと海賊たちの相手をし始めたのである。彼女は、ナツの隣に座り、最も高級な酒を注いだ。
「すげええ。」
海賊たちがナツを見て、感動している。ナツはこういうの久しぶりだ、と少し満足して酒を一気飲みした。さっきまでは考えられなかった光景が広がっていく。
そして、夜通し、踊り続けた。
インディアン達の求愛の踊りは、海賊たちを鼓舞し、
恥ずかしがり屋の海賊たちも、3つ星が夜空の頂上にくるころには、
海賊の歌を歌い、舞い、演奏をしていた。
それは、海の上で身につけた、格闘技のようなダンス。
喧嘩に必要な動作が全部入っていて、
踊ることで体の鍛練にもなる型をもつ。
向き合って相手の眼光を受けとめながら踊る。
海賊同士の踊りに、途中からインディアンの男たちも混じっていた。
戦う相手は、海軍だったり、空を飛ぶ鳶だったり、
嵐や雷雲や蛸の足、
鼻に化粧をした曼荼羅模様の象、
ガーターベルトにナイフを仕込んだ街の女たち。
空を飛んで、それらすべてに会いに行き、
世界と一緒にカウントダウンをして、
この村の火の周りに集まって、みんなで踊った。
海賊たちは、笑って、欲望を成し遂げた。インディアンたちを巻き込みながら。
「俺がイズミノユキだ。」
「それは俺だ。」
どちらがどちらだったか、忘れてしまった。
実は、海賊の酒には、幻覚草が入れられていたのだ。
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