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2010.04.01 *Thu

112.鯱の背中


 夜が明け、桃色に染まる空と海。
 それらを背景にして、タイガーリリーに似た少女が瞼の奥に現れ、
 「火の弓矢で、湾に棲みついた鯱を燃やしなさい」
 と言った声を全ての海賊たちが聞いた。
 
 海賊たちはこぞって、湾の見える崖へ向かった。
 そこは、海賊たちが初めてネバーランドに到着した時、ピータ・パンとドンドンガラガラ鬼をして遊ぶ子どもたちを追いかけたあの崖だった。
 鉄砲玉のように走り、足を滑らせ落下する子どもたちを見た場所。さしのべた手を取らずに、悲鳴のような笑い声をあげて小さくなっていった子どもたち。
 今、子どもの躯幅でも通るのがやっとの狭い道を、海賊たちは酩酊したままどんどん歩く。ガラガラと落ちていく仲間に気づかないばかりか、万能感にあふれ、笑いが止まらない。
 
 初めの一矢が、崖から虹のように大きな孤を描いて飛び、
 炎の軌跡が、湾の砂浜を枕にして眠る大きな背中の魚に、吸い込まれ、
 誕生日ケーキのロウソクのように、ふわっと突き刺さった。
 そのあとは、四方八方から、炎の矢が飛びかい、
 鯱の背中をぐじゃぐじゃにした。 
「もっともっと!」
 タイガーリリーの声がすぐそばでした。彼女は、いつのまにか先頭にたって、指をまっすぐ湾に向け、矢を放てと叫んでいた。

 鯱は、しぶきを跳ね上げ、体を左右に揺らしている。
 しかし、次第に身動きできなくなっていった。
 鯱の横で何もできない鰐が、ぐるぐる泳ぎ、尻尾で波面をたたいていた。
 


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プロフ&つぶやき日記

宍井智晶

Author:宍井智晶

読み:Sisy chiaki
2010.3.26
ペンネーム、変えました。ハルクミハル⇒シシイチアキ。
よろしく。

それから、ラジオブログはじめました☆
RADIO*TIKA(ラジオチカ) http://www.voiceblog.jp/kunotika/



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