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2009.10.11 *Sun

1.HANDle my love

I want to Thank for Ayaka who gives me advices as the first reader of my novel. And HAPPY BIRTHDAY☆



HANDle my love


 海賊フック船長の船を追いかけている。過去・現在・未来を、変えるか壊すかしかねない、危険な手段を持ち去ったフックを。

 僕にとって、行動をおこすことは簡単すぎたけど、それは僕が何もしたことがなかったからだと思う。
 備えよ、学べよ、身につけよ、という言葉たちは、なぜかいつもあっさりと僕の前を素通りしていった。僕は、にこにことそれを見送った。実際に動きながら学んだのさ、と言いたい気もするがそれもない。僕は、何も変わらなかった。残念だけど、これからも変われるみこみはないと思う。

 新しい波と波の間に、さらわれるたび、洗い落されて、僕の頭は白いお皿みたいになる。大きな一歩を踏み出した爽快感さえ、なかった。別に抑えつけられていなかったからだろう。どこに誰といても、僕はたぶん、こんな調子でぴかぴかと楽しい。

 だけど、自分の目的だけは、はっきりと最初から変わらずにあった。フック船長の奪い去ったものを取り戻すこと。

 太陽が出てくるときに思い出すピンク。太陽が沈んでからも懐かしむピンク。そんな、ピンク色がいつも心の真ん中にあった。
 今日もまた、冷えた青い空に、小さく残った太陽が桃色の水晶みたいに輝いている。そして、今日もまた、暗い波にそっと力強くピンクをにじませていた。



2009.10.12 *Mon

2.海賊船の大きなお尻が

海賊船の大きなお尻が、ぶあつい波のカーテンの向こうにぼんやりと見えてきた。僕は泳ぎの最終ギアを入れる。体を思いきりひきしぼったその時、

ボグワァン、ボグワァン、ボグワァン
 僕は、巨大な、ボコボコした、無骨な、不細工な、ぶさいくな、ブサイクなものに激突してしまった。

「いっ・・・」
ビリビリ体を震わせていると、頭上から声が降ってきた。

「おい、魚」
 しわがれた低い声のする方を見上げると、緑色の大きな口の生き物がいた。そいつが僕に言った。鮮やかな赤い舌と牙をちらつかせながら。
 僕は思う。最初に登場したからって、物語の主人公とは限らないんだな。ほんとに、また調子にのっていたみたいだ。ここで終わりなのかな。どうしたらいい?

 怪物は、冷たい目で僕を見ていた。僕を丸のみするタイミングだろうに、ただ疲れきったような、うつろな様子で動かないでいる。こんな風に、不可解な行動をとる自分より強い生き物ほど怖いものはない。僕は、言った。

 「こんにちは。魚です。」

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2009.10.13 *Tue

3.怪物は、投げやりに

怪物は、投げやりに答えた。
 「はあ」
 僕は、ルーレットを回すような気持ちでがむしゃらに言葉をつなげた。
 「僕は魚のモネといいます。あなたは何ですか?」
 「はあ?」
 この質問は怪物の気に召さなかったみたいだった。怪物の口が裂けて、二倍の大きさになった。ちらと見えた牙が僕の目のまえにそびえ立った。僕はまたコインを投げた。
 「亀ですか?」
 「ワニだ。」
 鰐!鰐か!僕は興奮してきた。鰐に会うなど思いもしなかった。鰐は、アフリカの大河に仲間と大群で棲む生き物のはずだった。
 「なんで海にいるの。海に何の用なの。」

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2009.10.14 *Wed

4.「さあ、目的はもう

 「さあ、目的はもう、なんだかわからなくなってきたんだ」
 今まで、そのその重量感たっぷりな尻尾は、だらんと垂れさがっていた。僕に何の興味もない印だった。だからこそ、いつその牙に串刺しにされてもおかしくなかった。でも、今、その尻尾は持ち上げられ、はっきりと怒りを示していた。鰐は完全に怒っていた。
 「仲間はいないの?ひとりなの?」
 「なぜそんなことをきく。お前も一人のくせに。」
 鰐は、突然の大声で僕を怒鳴りつけた。鰐の声量のせいで僕は吹き飛ばされたくらいだった。僕はいそいで泳いで戻ってきたが、何がなんだかわからなかった。今の僕の質問に、こんなに怖く言い返す意味がわからなかった。暗い暗いえたいの知れない森の中に、無邪気に踏みこみ過ぎたようで気が遠くなった。もう帰れないのかもしれない。僕は言った。
 「ごめんなさい。おじさん。」
 「は?」
 鰐の年齢など、どこで見分ければいいのかわからなかった。僕は言い直した。
 「おにいさん…」
 「俺は女だ。」

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2009.10.15 *Thu

5.えええええええ、

 えええええええ、これには一番驚いた。やっぱり、本物に触れると想像を超えることがたくさんある。鰐はさらに言った。
 「名前はコーワニー・ラヴ。略してワニコだ。」
 僕は、一生懸命言葉をさがして言った。
 「可愛い名前でよかったね」
 この言葉が、ついに鰐の逆鱗、撃鉄、に触れた。
 「お前、俺を怒らせたな。」
 なぜだろう?ほめたのに。
 鰐は、わざと心の底から意地悪な声をだして、僕の一番傷つくことを、傷つくタイミングで、一撃でしとめるためにだけ言った。
 「おまえ、くまのみのくせに、ひとりなんだな。」

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宍井智晶

Author:宍井智晶

読み:Sisy chiaki
2010.3.26
ペンネーム、変えました。ハルクミハル⇒シシイチアキ。
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